IEのサポート終了が発表されました。マイクロソフトはここ数年、IEに関して様々な制限を加えており、予測された内容ではあります。
IEでしか動作しないWebサイトは多いですが、Microsoft Edge の Internet Explorer モードでそれらも閲覧は可能、とのことです。
RPA系エンジニアにとっては、IE上で動くRPAを改修する必要が発生します。中でも大きな影響を受けるのは、「VBAによるIE制御」を積極的に用いていた方ではないでしょうか。はい、私です。
「VBAによるIE制御」は、エクセルさえ入っていれば他に何もインストールすることなくブラウザを自動操作することが可能です。VBAはセキュリティー的な問題で他のプログラミング言語、ツールを使用しにくい企業では使いやすい手段でした。
IEが使えなくなった後の自動化手段ですが、私は以下をお勧めします。
・Power Automate Desktop、およびその内部言語Robin
・Python+Playwright
・seleniumBasic
seleniumBasicを使う方法は、VBAによるIE制御で作られたプログラムを改修する際に改修範囲が最小限になるというメリットがあります。WebDriverをブラウザのバージョンアップに応じて差し替える負荷があり、運用の容易さでは劣っています。seleniumBasic自体、ここしばらく更新が行われていませんので、企業での長期的な使用は難しく、急遽改修する場合の一時しのぎの手段とは思います。
私としてはPython+Playwrightが一番おススメかもしれません。WebDriverを差し替える負荷が発生しませんし、ログオフ状態での自動実行も容易に行えます。Pythonは最も重要なプログラミング言語のひとつで、普段から使用に慣れた方が良いと思います。
「VBAによるIE制御」は現場での使い勝手がとても良い方法で、使えなくなるのは残念でなりません。Playwright、Power Automate Desktopという代替手段が登場してくれたのはありがたいところです。
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