「人生に意味はあるのか?」に対するひとつの答え〜「意味」を与えるのは自分をフロー状態に導くため〜

更新日:9月4日

本記事をAIで動画にしました
人はときどき、「自分は何のために生きているのだろう」と考えます。
仕事を頑張る。勉強する。お金を稼ぐ。家族をつくる。何かを成し遂げる。
しかし、その先に何があるのかと考え始めると、意外と答えは簡単ではありません。
「人生には、何か大きな意味があるはずだ」
そう考えて、その答えを探し続ける人もいます。
ただ私は最近、少し違う考え方をするようになりました。
人生には最初から「意味」が用意されているのではなく、自分で意味を与えるものなのではないか。
そして、その「意味」は単なる精神論ではありません。
自分が仕事や勉強、趣味に深く没頭し、時間を忘れ、幸福感や達成感を感じる――いわゆる「フロー状態」に入るためにも、「自分はなぜこれをやるのか」という意味づけが重要なのではないかと考えています。
ここでは、「人生の意味」というかなり大きなテーマを、フローと集中力という視点から考えてみます。
人生に最初から用意された「意味」はない
結論から書きます。「人生の意味」や「目的」は、誰かから与えられるものではありません。おそらく、「生まれたときから与えられている意味や目的」、は無いでしょう。
もし、あらゆる生命にとって共通の目的があるとするなら、それは単純に「生きて種をつなぐこと」だけです。
しかし、人間はただ生きるだけでは満足できません。自分から「意味」を与えなければ、人生を楽しむことができない生き物だからです。
これには、人間が持つ「フロー」と呼ばれる状態が密接に関係しています。
人生における理想の状態=「フロー(無我の境地)」
人間が到達できる最高の状態は、集中力が極限まで高まる「フロー状態」だと私は考えています。
知的能力が跳ね上がる(最大で5倍程度まで向上)
「自分」や「時間」の感覚が消え、ストレスが大幅に激減する
深い幸福感と達成感が得られる
これは古来より、宗教や武道で「明鏡止水」や「無我の境地」と呼ばれてきた理想の状態そのものです。先人たちも生涯をかけてこの「フロー状態」を目指していたと考えられます。
私は、「フローの状態に入る」ことは、人間が人生をかけて追い求める目的になりうる、と考えています。これは誰かから与えられた目的ではありません。自分自身で決めた目的です。
実はこの「フロー」という状態は、多くの皆さんが日常、毎日のように体験しています。
・漫画を読むとき
・アニメを見るとき
・好きなスポーツをするとき
フローという言葉を知らなかったとしても、多くの人はその状態を日常的に体感しています。多くの人は、趣味やスポーツの中でフローを体験します。しかし、条件を整えれば、仕事や勉強でこのフローの状態を実現することも可能です。
多くの人にとって、仕事や勉強は苦しく、できるなら避けたいことです。しかしフローを使いこなしている人はどうでしょう?他の人より短い時間で高い成果を出せる。ストレスが減り、むしろ喜びや達成感があふれる。
もしこの状態を実現できたらどうでしょう?皆さんの人生は今よりも何倍も楽しく、ストレスがないものとなるはずです。
では次に、仕事や勉強でフローに入るための方法についてご説明します。
フローに入る最大の鍵は「やりがい=人生の目的」
フロー状態に入るためには、いくつかの条件があります。
ここでは、フローに入りやすくするための代表的な7つの条件を整理します。
フローに入る7条件
①明確な目標がある
自分が「何をするべきか」が明確になっていることです。目標が曖昧なままだと、脳は何に集中すればよいのか判断できません。
「この資料を完成させる」「問題集を10ページ進める」など、次にやることが明確なほど、集中しやすくなります。
②即時フィードバックがある
自分が行った行動に対して、すぐに何らかの反応を得られることです。SNSで「いいね」がつく、スマホゲームで敵を倒してアイテムをもらえる、といった小さな反応でも構いません。
人間は、「頑張れば1年後に給料が上がる」よりも、今すぐにもらえるスマホゲームの仮想アイテムのように、反応がすぐ返ってくる仕組みのほうが集中を維持しやすい傾向があります。フローに入るために、必ずしも札束を積む必要はありません。極端に言えば、「いいね」ボタンでも十分なのです。これが人間の興味深い性質です。
③スキルと難易度のバランスが取れている
人間は、「頑張ればなんとかクリアできる」程度の課題に取り組んでいるとき、フローに入りやすくなります。
スマホゲームでいえば、自分より少し強い敵をギリギリ倒したような場面です。
難しすぎる課題は、そもそもクリアできず、不安や諦めにつながります。
反対に、簡単すぎる課題は退屈になり、集中が続きません。
慣れている作業は本来はフローに入りにくい面がありますが、たとえば、
「前回より少し品質を上げる」
「前回より10分早く終わらせる」
といった、ギリギリ達成できそうな小さなチャレンジを自分に与えることで、フローに入りやすくなります。
④外部刺激が極限まで少ない
周囲の音、人の話し声、視界に入る人や物の動きなどは、集中を妨げます。
フローに入りたいのであれば、できるだけ外部刺激を減らし、目の前の作業だけに意識を向けられる環境をつくることが重要です。
⑤時間が連続している
同じ作業をある程度まとまった時間、連続して行うことも重要です。
マルチタスクで複数の作業を同時並行に進めると、意識が頻繁に切り替わり、深い集中状態に入りにくくなります。
人間は同じ作業を続けていると、次第にその作業に乗ってくることがあります。いわゆる「作業興奮」と呼ばれる現象です。
最初は少し面倒だった作業でも、続けているうちに気分が乗り、集中が深くなっていく。
その状態を維持できれば、さらに深い集中状態であるフローへ入っていく可能性があります。
⑥自分の行動をコントロールできている
他人から一方的に命令されているのではなく、自分の意思でその作業を行っている感覚があるかということです。
「やらされている仕事」よりも、「自分で選んでやっている仕事」のほうが、当然ながら集中しやすくなります。
実際には会社の仕事で完全な自由を得ることは難しくても、
「どの順番でやるか」
「どの方法でやるか」
「どこまで品質を上げるか」
といった小さな裁量を持つだけでも、自分でコントロールしている感覚は高まります。
⑦作業が自己目的化している
最後が、最も重要で、最も難しい条件です。その作業自体に「やりがい」や「楽しさ」を感じているか。
人間は、「こんな仕事には意味がない」と思いながら作業していると、深いフロー状態には入りにくくなります。
ここで重要なのが、この⑦「作業が自己目的化している」という条件です。
なぜなら、①から⑥までは、親や教師、会社の上司など、周囲の人がある程度環境を整えてあげることができるからです。
目標を明確にすることもできます。
フィードバックを与えることもできます。
難易度を調整することも、静かな環境を用意することもできます。
しかし、「本人がその作業にやりがいを感じているか」だけは、外から直接コントロールすることができません。これは、本人の心の中の問題だからです。
たとえば、
子どもがフローを活用して勉強する。
部下がフローを使って仕事をする。
どちらも、成績アップや成果アップにつながる可能性がある、とても良い状態です。
親にとっても、毎日「勉強しなさい」と言い続けるより、子どもが自分から机に向かい、夢中になって勉強してくれるほうが、はるかに楽でしょう。
筆者の知り合いで、東大に現役合格した人がいます。その人は勉強が大好きで、スキマ時間を見つけては常に勉強していました。高校の修学旅行中も勉強したかったものの、周囲の目があって難しい。そこで彼女がどうしたと思います?前日徹夜で勉強し、バスや電車の移動中に徹底的に寝たのです。
親から怒鳴られながら勉強するより、勉強でフローに入れる人の方が圧倒的に強い。
上司も同じです。
部下に細かく指示し続けるより、本人が仕事に面白さを感じ、自発的に集中してくれるほうが、組織としても強くなります。成果も大きく上がるでしょう。
しかし、この状態をつくるには時間がかかります。
「やりがい」は、フローに入るための最大の鍵のひとつです。
もし「フローに入ること」を人生のひとつの目的とするなら、「やりがい」はその方向を示す羅針盤であり、そこへ向かう途中の大切なプロセスでもあります。
「やりがい」は、必ずしも他人からの評価や報酬によって決まるものではありません。
大切なのは、自分自身が「これは自分にとって意味がある」と感じられるかどうか。
最終的には、そこにかかっています。
人生をかけてやり遂げたいと思えるほどの「やりがい」を見つけることができたなら、それほど幸せなことはないでしょう。
そして、「やりがい」は、あくまであなただけのものです。
他人に理解してもらう必要も、評価してもらう必要もありません。
あなた自身がその活動に意味を感じ、深く集中し、フローに入ることができるなら、それだけで十分に素晴らしいことです。
「やりがい(意味)」は自分でデザインできる
では、「やりがい」がない仕事や勉強では、フローに入ることはできないのでしょうか。
必ずしもそうではありません。
「やりがい」は自然に湧き出てくるのを待つだけではなく、自分の認識や意味づけを変えることで、ある程度は自分でデザインすることができます。
意味づけを変える:「この仕事は他人の役に立っている」「未来のために必要なプロセスだ」と解釈を深める。
モチベーションを刺激する:夢(例:看護師になりたい)に関連する映画や本に触れ、情熱を補給する。
自分で自分に「やりがい」という名の意味を与えるからこそ、集中力が高まり、勉強や仕事すらも楽しい時間へと変わります。
例えばスポーツ。他人から見たとき「何が面白いのかわからない」というものも多いです。ただ、何年か継続し、大会で入賞したり、後輩を指導できるようになる。そうなると、それ自体が楽しくなることはあります。
つまり、最初から「やりがい」があるとは限りません。やりがいが、あとからついてくるケースもあるのです。
自分の感情をコントロールする能力をEQといいます。EQを鍛えることで、やりがいをコントロールすることも可能です。
できれば、今行っている仕事に「やりがい」を感じるようにできたら楽でしょう。それが難しい場合、周囲の人に相談するのも方法です。
筆者はコールセンターで10年以上働いた経験があります。残念ながら筆者はその仕事に適正がなく、自分は何をすべきか、何年も悩みました。結果たどり着いたのが「プログラミング
」。筆者は本を買い漁り必死に勉強。数年後にはコールセンター内に開発チームを作り、リーダーになりました。
どうしても今の仕事に適正がなく、やりがいを感じられない場合、自分で仕事を創造するのも選択肢です。
結論
人生の時間の多くは「仕事」と「勉強」が占めています。この時間が苦痛の場合、人生の多くの時間を苦痛の中で過ごすことになってしまいます。
他人から与えられた意味を探して迷うよりも、「自分でやりがい(意味)を作り出し、フロー状態に入って圧倒的な楽しさと成果を得る」。圧倒的な成果が出れば、待遇が上がり、人生の選択肢が増え、さらにやる気が高まり、フローに入りやすくなる。
これこそが、限られた人生を最高に楽しむための、ひとつの合理的なアプローチではないでしょうか。










コメント