仕事の戦い方は「前半」と「後半」でガラリと変わる!40歳以降で輝くように人生を設計しよう
- 伊賀上真左彦

- 3 日前
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20代、30代の頃と、40代、50代になってからでは、仕事の戦い方はかなり変わります。ところが、40代になっても20代と同じ方法で戦おうとして苦しくなっている人は少なくありません。
若い人と同じだけ長時間働く。
誰よりも早く反応する。
大量の仕事を勢いで処理する。
もちろん、それができる人もいます。しかし、年齢を重ねてから本当に重要なのは、若い頃の能力を維持することではありません。戦い方そのものを変えることです。
私は、ビジネス人生には大きく「前半戦」と「後半戦」があると考えています。
20〜30代は「原動力」で戦う
20代から30代前半くらいまでは、比較的、
体力
回復力
新しいことへの適応力
反応の速さ
素直に吸収する力
といったものを武器にしやすい時期です。
多少無理をしても動ける。新しい仕事を次々と経験し、その中から自分の得意分野を探していく。
この時期は、ある意味では「量をこなすこと」そのものが資産形成になります。
失敗してもいい。
遠回りしてもいい。
仕事を変えてもいい。
たくさん経験した人ほど、その後に使える材料が増えていきます。
一方、認知能力については「若いほどすべて優れている」というわけでもありません。
心理学の研究では、処理速度のように比較的若い時期にピークを迎える能力がある一方、語彙や知識を使う能力など、40代以降まで伸びるものもあることが分かっています。つまり、年齢とともに知性が一律に衰えるのではなく、強い能力の種類が変わっていくと考えた方が正確です。
仕事も同じです。若い頃と同じ武器を握り続ける必要はありません。
40〜50代は「3S(資産)」で戦う
40代以降になると、仕事の武器は大きく変わります。私が重要だと考えているのが、次の「3S」です。
Skill:スキル
何ができるのか。
Score:スコア、つまり実績
これまで何を成し遂げてきたのか。
Social:人脈・信用
誰とつながっているのか。誰から信頼されているのか。
この3つは、若い頃にはなかなか持てません。20代で「私は経験豊富です」と言っても、物理的に積める経験には限界があります。
しかし40代、50代になると違います。20年、30年と積み重ねてきた仕事、知識、人間関係、信用がある。つまり、若者にはない巨大な資産を持てるようになります。
40台以降、若い人と比較し、瞬発的な反応速度や記憶力、体力では負けることもあります。しかし、数十年かけて蓄積した経験や人脈は消えません。若い人には対応が困難な壁にぶつかっても、過去の経験や人脈を駆使して乗り越えられる。それが40代以降の強さです。
自分が20年かけて蓄積したものを使って戦えばいいのです。
なぜ「あの人」は40代になって突然、輝き出すのか
若い頃はそれほど目立っていなかったのに、40代になった途端、急激に活躍し始める人がいます。これは、それまで別々に蓄積してきた3Sが、ある瞬間に一本の輪になってつながり、高速で高速で回転をはじめた状態です。ここからが人生の本番であり、稼ぎ時です。
たとえば、「技術がある」だけでは、大きな仕事にはつながらないかもしれません。
「人脈がある」だけでも、事業にはならないかもしれません。
しかし、技術 × 実績 × 信用が組み合わさった瞬間、非常に強い武器になります。
それまで点だった経験が、40代頃から一本の線になる。さらに進むと、複数の線が面になります。この状態になると、キャリアの伸び方は若い頃とはまったく違ってきます。
若い方は、この状態をイメージして働いてください。40代以降、瞬発力や体力を武器とした戦い方は限界を迎えます。20年かけて「何か」を蓄積し、それを使って、新しいステージで戦うのです。
20代、30代のキャリアは「あとでつながる」
私の知人に、非常に分かりやすい例があります。
20代では建築設計事務所で働き、30代では大手銀行に勤務。その後、40代で独立し、海外を含む複数の企業を経営するようになりました。ピーク時の年収は億を超えていました。
経歴だけを見ると、「建築から銀行へ行き、そこから経営者になった」ので、かなりバラバラに見えます。
しかし実際には違います。
建築の知識。銀行で得た金融や事業の知識。そこで築いた信用や人脈。これによりこの人は、大型の投資案件や企業買収、海外企業との定型などで他に変わる人がいない存在となっていました。
それらが40代になって一つにつながったのです。
本人も、ただ漫然と会社員生活を送っていたわけではありません。将来やりたいことを考え、そのために必要な経験を少しずつ積み上げていました。
キャリアでは、「今やっている仕事が何になるのか」が、すぐには分からないことがあります。しかし10年後、20年後に、それまでの経験が突然つながることがある。
これが40代以降の面白さでもあります。若い方は、40代以降、自分が何をやりたいかイメージしてください。そして自分に不足しているものを、1つ1つ、ゆっくり手に入れて行きましょう。時間は数十年あります。多少回り道をしても、最終目的地さえ忘れなければ、必ずたどり着けるでしょう。
では、40代で「3S」が足りなかったらどうするのか
問題はこちらです。
40代になって、「自分には大したスキルがない」
「誇れる実績もない」
「特別な人脈もない」
と気づくこともあります。
では、もう手遅れなのでしょうか。
私はまったくそうは思いません。なぜなら、私自身が40歳前後からキャリアを作り直したからです。私は40歳手前で「リーマン・ショック」を経験、当時勤めていた半導体の工場がなくなりました。そこでそれまでのキャリアが消え、半導体業界を去ることになりました。
私が考える「5年ルール」
私は実体験から、キャリアを立て直すときの一つの目安を「5年」と考えています。多くの業界では、5年程度働くと「ベテラン」と呼べる実力が身につきます。
皆さん、転職の求人票を見てください。多くの企業が「5年程度の勤務経験」がある人材を求めていることに気がつくはずです。この「5年」は、多くの業界で共通する数字です。
逆に考えると、新しい業界にチャレンジしても、5年程度働けばその業界で「ベテラン」と呼べる能力が身につきます。
重要なのは、ただ5年在籍することではありません。5年間、本気で積み上げることです。
40歳から始めても、45歳には別人になれる
私は40歳くらいから、「プログラミング」の勉強を始めました。常に数冊の本をカバンに入れ、休み時間、移動時間、帰宅後や土日も多くの時間を勉強に費やしました。結果、45歳になるころには開発チームのリーダーを任されるようにはなっていました。
その後は、以下のような方向に進んでいます。
執筆
研修講師
ITコンサルティング
70歳以降働くことも普通の時代です。人生100年時代、40歳、50歳はまだ半分程度に過ぎません。5年程度かければ、十分に人生を変えることができます。そしてさらに5年後、自分を変える。
重要なのは、次の5年間を何に使うかです。
再挑戦するなら「どの業界を選ぶか」も重要
ただし、何を5年間続けるかは慎重に考えた方がいいでしょう。努力量が同じでも、業界によって収入構造はかなり違うからです。
たとえばIT、金融、専門サービスなどは、専門性に対して比較的高い報酬が支払われやすい領域があります。
日本全体を見ると、国税庁の2024年分「民間給与実態統計調査」では、1年を通じて勤務した給与所得者の平均給与は478万円でした。業種による給与差も大きいため、再挑戦するときには「自分が好きか」だけではなく、その市場に十分なお金が流れているかを見ることも重要です。
今はAIという良い相談相手がいます。再出発したい人は、以下のような情報をAIに与え、あなたに適した仕事を探してみてください
・現在の仕事
・過去の楽しかった仕事
・自分が好きなこと、苦手なこと
・自分が理想とする生き方
40代から必要なのは「若返ること」ではない
40代、50代になると、
「昔ほど体力がない」
「若い人ほど頭の回転が速くない」
と感じることがあるかもしれません。
しかし、そこで20代の自分に戻ろうとする必要はありません。
目指すべきなのは若返ることではなく、持っている武器を入れ替えることです。
20代は原動力で戦う。
40代以降は蓄積した資産で戦う。
そして資産が足りなければ、そこから5年かけて作る。
仕事の人生は、一度失敗したら終了するゲームではありません。
40歳で方向を変えてもいい。
45歳でもいい。
50歳でも、自分の経験と組み合わせられる分野なら十分可能性があります。
むしろ後半戦には、前半戦にはなかった武器があります。
経験がある。
失敗を知っている。
自分の向き不向きも分かっている。
そして何より、これまで積み上げたものを、新しいスキルと掛け合わせることができます。
5年あれば、かなり変われる。
10年あれば、キャリアそのものを作り直すこともできる。
私自身の経験からも、そう考えています。
大切なのは、「もう遅い」と考えることではありません。これからの5年間で、どんな3Sを積み上げるか。後半戦は、そこから始まります。



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